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自転車メンテナンスマニュアル(明治時代の)

こんなニュースがありました。

国会図書館、大正時代の図書約15,700冊をネットで公開 (INTERNET Watch)

記事のリンク先にある、国会図書館の近代デジタルライブラリーというサイトを覗いてみると、15,700冊というのは今回著作権保護期間が満了したために追加される大正時代の図書の冊数で、実際は明治時代の図書127,000冊ものライブラリーが既に閲覧可能になっていました。すごい、知らなかった。

とりあえずお約束(習性?)で「自転車」で検索してみると、20件ほどヒット。
その中で、「簡易自転車修繕法 / 佐藤喜四郎著,快進社, 明35.5」というタイトルが目につきました。

これっていわゆる自転車メンテナンス本では?

目次を見てみると、

・ 第一章  自転車各部名称
・ 第二章  修繕法
・ 第三章  分解及結合
・ 第四章  問 答
・ 第五章  乗車の注意事項
・ 第六章  中古車鑑定法
※旧字体は新字体に直してあります

なかなか面白そう!

明治35年という事は1902年。
100年以上も前に自転車のマニュアル本が発刊されていたという事に何かロマンを感じます。
自転車が日本に入ってきたのは1865~1868年頃と言われていますから、35年も経っていると考えれば当たり前なのかもしれませんが。

パラパラとめくってみると、文字がかすれて読みづらい部分があったり、見たことのない旧字体が出てきたりとなかなか読むのには難儀します。(文字を追っていけば何となくわかりますが)

それと、全体的に図は少なめです。
自転車のイラストがあるのは用語説明の最初の方だけで、後はほぼ全部テキスト。
当時の印刷技術やコストの問題もあったのかもしれませんが、自転車本としては地味な印象を受けます。
ただし内容は濃く、かなり専門的な内容までカバーしています。

個人的に興味をひかれたのは読者Q&Aコーナーともいえる第四章、「問 答」。(仏教の本みたい)
その中からいくつかピックアップしてみます。

 坂路を降るとき最安全なる乗り方は如何なる方法なるや

 坂路を降るに最安全なるは十分逆踏(※)を練習し、なお足らざる所はブレーキを適宜に使用して自転車の急進を制し。目は足元に附けずして十分前方に注くをよしとす、大体坂路の失敗は道路傾斜と車輪急転のために胸中穏やかならず従って眼眩み四肢の運動自由ならざるより、熟練家も思わぬ失敗に陥るものなり、されば気を平に心を静め、四肢に十分余裕を与うるに在り。(以下略)
※「バックペダリング」のルビ

なんか本当に仏教の本みたいです。
当時の自転車はフリーなどなく固定ギアなので、バックを踏みつつブレーキをかけるのが当たり前だったんでしょうね。
怖がると体が思うように動かなくなるから、まず平常心でいなさいと。

 ゴム輪に十分空気を入るれば、鋭利なる破片などに乗りかけたる場合に、ゴム輪に破損を蒙る恐れ多し(輪の堅きが故に)之に反すれば同上の場合に破損の恐れ少なし(輪の軟きが故に)されども空気を入るゝ事十分ならざれば、中袋を揉みて之を損傷する憂ありと覚ゆ如何

 ゴム輪に十分空気を入るれば鋭利なる破片などに乗りかけたる場合に、ゴム輪に破損を蒙る恐れありとするは素人の考なり空気を十分入るれば物に触るの余地少なきを以て破損を蒙ると空気十分ならざる時よりも少なし(以下略)

チューブにはあまり空気を入れない方がパンクしにくいんじゃないの?という問いに対し、「素人の考なり」と一蹴しています。(笑)

まあこんな感じで、多少の読みづらさはありますが興味のある方は読んでみると面白いかもしれません。
明治・大正の「自転車カタログ」はないかなあ。
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  1. 2007/06/29(金) 01:01:15|
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